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見えないコストの可視化

第1回:見えるコスト、見えないコストから考える企業のコスト削減

見えるコスト、見えないコストから考える企業のコスト削減

※1 社内物品・間接材の運用業務について考えるこのコラム。

第1回は「コスト」について考えてみます。


企業のコストとは?

企業の永遠の課題と言っても過言ではない、「コスト削減」。この課題を解決するには、まず「コスト」がどういうものか、ということを理解しておく必要があります。

コストとは、わかりやすく言うと事業を行うにあたって支払うお金
一般的に、物の値段やサービスに支払われる費用、つまり「見えるコスト」がすぐ思い浮かぶと思います。

間接材の運用業務でいうと「ボールペン1本100円」、「A4コピー用紙○○円」といった直接お金でやりとりできるコストです。

もう一つのコスト「見えないコスト」

企業にはもう一つ「見えないコスト」というのがあります。これは業務を行うのにかかる間接的なコストです。具体的に言うと「発注担当者が発注業務を行うのにかかる工数」とか「社内からの物品要求に対応する工数」というものが挙げられます。

「見えるコスト」を下げるのは簡単です。一番わかりやすいのは「値下げ交渉」。つまり仕入れ価格を下げれば下げることができます。大量購入によるボリュームディスカウントというのもいいでしょう。

もちろん同じ機能のものでより安価なものに切り替える、という選択肢もあるでしょう。国内産は高いので、安価な海外製品に切り替える、とか、型落ちの在庫品を安く仕入れるといった手法です。

「そんなこと言われなくても当然だろう」と言われるかもしれませんが、こうすることで「見えるコスト」は下がります。

社内物品の運用における課題

「見えるコスト」の落とし穴

「見えるコスト」には、落とし穴があります。いくら「見えるコスト」が下がっても、「見えないコスト」が逆に上がってしまう可能性があるのです。

例えば、月に全社で100万円ぐらいの社内事務用品を使っている企業があります。この企業の総務部にとある販売店から「1年分の事務用品を一括購入して納品させていただければ年間5%引きします」という提案がありました。

年間1,200万円の5%ですから60万円。総務部長は「社内に空きスペースがあるから、在庫はそこに置けばいいだろう。これで社内の無駄スペースの有効活用ができて、年間60万円のコスト削減ができるなんて一石二鳥だ!」と喜んで契約しました。

ところが、実際に購入してみると新たな課題が出てきました。社内の在庫を持つことによって総務部の業務が増えてしまったのです。

これまでは、各部門からの事務用品の購入要求を総務部が取りまとめて販売店に発注していたので、在庫を管理する必要はなかったのですが、今度は総務部で在庫管理し要求部門へ物品を届けなければなりません。

これによって総務部の担当者の残業時間が一日あたり平均2時間分増えてしまいました。1時間あたりの人件費を2000円と考えると、月の稼働日数が20日として、月に8万円、年間では96万円となり、結果的には36万円の赤字。つまりコスト増になってしまったのです。

このように値段といった「見えるコスト」を削ったとしても、人件費という「見えないコスト」も意識しておかないと、結果としてコスト増につながってしまうことがあるのです。

1件あたり30秒/20円

次回は「見えない間接コストをどうやって見つけ出すか」というテーマをご紹介します。


※1 社内物品は、備品や消耗品を総称したビズネットオリジナルの呼び方です。業界によって呼び方は異なります。下記に一部の業界の呼び方についてまとめているので、参考までにご確認ください。

各業界の社内物品の呼び方

業界 呼び方 該当するもの(一例)
製造業 副資材 工具・消耗品
金融業(銀行) 用度品・備品 契約書・約款類・消耗品
保険業 セールスツール・販促品・文具事務用品 消耗品・帳票・販促品
流通業 業務品・消耗品 店用備品・販促ツール・消耗品
建設業 備品・消耗品 消耗品・帳票類
安全用品 安全関連の備品・消耗品
メーカー 現場用品 消耗品・販促ツール
調剤薬局系 店舗備品 消耗品・お薬手帳・薬包

※消耗品とは主に事務用品・生活用品を指します。

各部署の社内物品の呼び方

部署 該当するもの
総務部 消耗品・備品
購買部 消耗品・備品・工具
営業企画部・販売促進部 販促品・セールスツール・印刷物
業務部 帳票・販促品・契約書

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